過去の自分の恋愛を客観的に見て反省しようと思った「シンプルな情熱」

2020年製作/99分/R18+/フランス・ベルギー合作
監督:ダニエル・アービッド 主演:レティシア・ドッシュ、セルゲイ・ポルーニン
BLENDA:3.0 Yahoo!映画:2.9 映画.com:3.0
ライター:S・Y
ノーベル文学賞の候補にも名を連ねる女性作家アニー・エルノーが、1991年に発表した恋愛小説の傑作を映画化。第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション作品。パリの大学講師である主人公が年下のイケメンロシア大使館勤務人既婚男性にのめり込む恋愛の話。既婚がゆえに連絡は彼からしか許されず、彼女は彼からの連絡を待つしかない関係。会うのはいつも彼女の自宅。口コミだけ先に見てしまうと、やたらそういうシーンが多くて単なるエロいだけの映画かと思えるのですが、彼からの電話や訪問を待つことを何よりも最優先にして他のことが全く手につかない(息子をうっかり車で轢きかけてしまうほど)、まさに振り回されるダメな恋愛というテーマを、自分の経験に重ねて客観視することで反省しようと思った次第です。
あと、世界的に有名なロシアのバレエダンサーのセルゲイ・ポルーニンの美しさ見たさが半分。

なかなかのイケメン!
そもそもフランス映画があまり好きではないので、フランス映画自体見るのがかなり久々。ただ、フランス映画たるものがどんな映画かは事前に免疫があったため、そこの期待値の解離はなく、他サイトでレビュー2.9でしたが思ったよりちゃんと見れました。
まあ、見る前から、内容からしてこれは絶対的に男性には理解されない、評価も低いだろうことはわかっているし、女性の中でも一部の人にしか受け入れられないだろうなとわかっていたので、まあレビューもそんなとこかなという感じです。
これは、不倫っていうか、振り回される恋愛にはまる女性の映画。相手が既婚者という要素は正直、既婚でも未婚でもどっちでもよかったくらい。
振り回される恋愛って、若い時に経験した人も多いと思う。彼からの連絡がある「かもしれない」1%の可能性のために、友達の誘いや家族の行事なども不参加で、じっと待機。待機する間、ずっとソワソワして気持ちが落ち着かない。もう、疲れますよ。自分が自分らしくいられない恋愛は当然、長続きしないし、そもそも成就しない。その場合って大体、自分だけが夢中になっていて、温度差があることが多いから。そんな恋愛を、シングルマザーであの年齢(何歳の設定がちょっとわからなかったけど)で夢中になること自体、あんまり共感できなかったので、もうちょっと若い設定でも良かったのでは、と個人的には思いましたが、そこはアムールの国フランスだから年齢は関係ないのかな、、

他サイトのレビューにも散見されたのが、主人公の女性の見た目がイマイチ&結構濃厚なエロシーンなのにあまり飲み込まれない(パッションを感じない)というコメント。確かに、女性の見た目がイマイチだから?な気もするし、確かに淡々としているので、あんまり気持ちの動きがわかりづらくて感情移入ができず、こちらも淡々と見てしまいました。そう思うと、タイトルに「情熱」って入ってるけど、パッション足りなかったなー。特にセルゲイが感情が見えなかったからなんかちょっと物足りなかったかも。
もっと、お互い好きで、感情が高まって極まるみたいな行為だったら良かったのにな(でもセルゲイにはそもそも気持ちがなかったからそんなもん?)かっこ良すぎて感情が分かりにくい顔なのかも。

彼からの連絡がこない時間がどんどんメンヘラ化してきて、後半はややストーカー化。もう不安で不安で自分が保てないんですよね。
やっと裏切られて、自覚して、結構なところまで堕ちて寝込んで起き上がれなくなった時、元旦那が息子を引き取りに来るシーンで、元旦那がとてもまともな世界を持ってきてくれて、ああこういう人って素敵なだと思った。そう思えた私はちゃんと正しく歳をとれたかな。
そしてやっと立ち直ったのに、まさかの8ヶ月後の彼からの連絡。そしてまさかの息子を夜に友達の家に追い出し、彼を自宅に迎えいれるというクレイジー極まりない行動に出たところで、マジかと思ったけれど、過去の彼が彼女の中で神格化していて、現在の彼が過去の彼に負けてしまって彼女の気持ちが離れるという、この決断はあー良かったというか、途中からどうやって終わるのかなこの映画と思って見ていたので、この終わり方は私の中でこの映画の評価を倍くらいになるくらい意味のあるエンドだった。
このエンドがあったからこの映画が意味があるものになったというか。
女性しかわからないんじゃないかな。この気持ちの変化。男性には多分わからないと思う。。
思い出だけで生きていけるくらい好きになった人、そう思える経験をした人なら少し共感できる映画だと思う、「サヨナライツカ」みたいな。
そしてちょっと笑ってしまったのが、ラストシーンで流れる音楽!ウォンカーワイかよ!(ウォンカーワイ全盛期の映画「天使の涙」のテーマソング)
個人的には、あの曲はウォンカーワイしか使ってはいけない。
ま、セルゲイのイケメンっぷりを眺めているだけでも時間があれば見ても損しない映画かな。勝手な男ですけどね。


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